タイカレー

このページは、タイの美味しい食べ物を紹介していきます。

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更新日:
 2011年5月29日



◎タイカレー(แกง:Thai Curry)
 タイのカレー。

 タイのカレー料理を「タイカレー(Thai Curry)」と呼んでいますが、タイでは「ゲーン(แกง:Gaeng)」と呼ばれている料理です。「ゲーン」とは、様々な汁物の中で、香辛料の利いた、ココナッツミルク仕立ての料理の総称です。ゲーンは、もともとタイの宮廷で生まれた料理で、インドのカレー料理とは全然、関係ないそうです。
 東南アジア各地では、インドとの交易によってインドのカレーが広まったと言われていますが、タイのカレーはインドカレーのようにカレー粉を使いません。多種多彩の唐辛子をベースに海老味噌(カピ)やナンプラー、コブミカンなど、インドでは使われない調味料やハーブを用いて、独特の汁料理(ゲーン)を作りあげています。
 ゲーンは、唐辛子、ニンニク、エシャロット、ハーブ類(ショウガ類、レモングラス、コブミカンの葉、コリアンダーなど)をすりつぶして作ったゲーン・クルーン(カレーペースト)を炒め、海老や鶏肉、野菜などをココナッツミルクで煮込み、ナンプラー(魚醤)で味をつけた、まったりとして香り高い料理です。
 使用するゲーン・クルーンの素材や、一緒に煮込む素材によって辛さや色、香り、味が異なるゲーンができます。代表的なものに、いわゆるレッドカレー、グリーンカレー、イエローカレーなどがあります。一般的には、日本のカレーよりもゆるく、スープカレーのような感じで、炊いた香り米に少しずつかけて食べます。
 ゲーンの特徴の一つに、ココナッツミルクを入れて調理するということがあります。ゲーン・クルーンを炒め、具材とココナッツミルクを入れて煮込みます。辛さの中にふんわりとした甘さと香りを引き出す立役者がココナッツミルクです。基本の材料に加え、好みで豚肉、鳥肉、牛肉、野菜を入れ、最後にナンプラーで味を調えます。
 代表的なゲーンには、以下のような種類があります。

・ゲーン・キヤオ・ワーン(แกงเขียวหวาน:Gaeng Khiao Waan:グリーンカレー)
 一番有名なタイカレーが「ゲーン・キヤオ・ワーン(แกงเขียวหวาน)」ではないでしょうか。タイ語で「ゲーン(แกง)」は「汁」、「キャオ(เกี่ยว)」は「緑」、「ワーン(หวาน)」は「甘い」という意味です。通常、「グリーンカレー」と言われている緑色のタイカレーです。
 他の多くのゲーンと同様に、数多くの香辛料やハーブをすり潰したペーストを炒めてココナッツミルクやナンプラー、砂糖、具になる野菜(豆ナス、タイナス、赤ピーマンなど)、肉、エビや魚を加えて煮込んで作ります。コリアンダー(パクチー)やキダチトウガラシの一種プリック・キー・ヌーを未熟の青いときに収穫して加えるなど、緑色のハーブ類を使用するため緑色になっています。

・ゲーン・ペッ(แกงเผ็ด:Gaeng Phet:レッドカレー)
 タイ語で「ゲーン(แกง)」は「汁」、「ペット(เผ็ด)」は「辛い」という意味です。通常、「レッドカレー」と言われている赤色のタイカレーです。
 香辛料やハーブ(ニンニク、コリアンダー、エシャロット、唐辛子、ガランガル、ガピ、コブミカンの果皮、レモングラス)をすり潰したペースト(クルーン)を炒めてココナッツミルクやナンプラー、砂糖、具になる野菜(豆ナス、タイナス)、バジリコ、肉を煮込んで作ります。グリーンカレーとは異なり、タケノコが使われます。
 香辛料のペーストに、完熟した赤いキダチトウガラシの一種、プリック・キー・ヌーを加えているため、赤色になります。プリック・キー・ヌーは激辛唐辛子として知られていますので、このレッドカレーは辛みがとても強いカレーです。

・ゲーン・カリー(แกงกะหรี่:Gaeng Kary:イエローカレー)
 ゲーン・カリーは、他のタイカレーでも使用されているココナッツミルクに加えてより濃厚なココナッツクリームを使用するため、他のカレーと比べて豊潤でクリーミーな味わいがあります。また、香辛料特有の風味や辛味が抑えられていて、食べやすいようです。
 ゲーン・カリーに特徴的な素材はターメリックで、これによって独特の黄色い色がつきます。他にはクロガラシの種、クミン、ナツメグ、魚醤(ナンプラー)、ヤシから取れる砂糖、コブミカンの葉(バイ・マックルー)、ココナッツミルク、ライムジュースなどが主に使用されます。
 具材はアヒル肉、鶏肉、エビ、魚、各種野菜などから適当に選ばれ、多くの場合は、白飯かカノム・ジーン(ขนมจีน:Ka Nom Jeen)という細いライスヌードルとともに食べられます。
 味は、まろやかな甘みがあり、グリーンカレーよりもあっさりしているのが特徴です。鶏肉やジャガイモを具として使用するのが一般的です。

・ゲーン・ソム(แกงส้ม:Gaeng Som:Orange Curry)
 英語でオレンジカレー(Orange curry)と呼ばれるゲーン・ソム(แกงส้ม)は、オレンジ色に近い黄色っぽい色をしています。タイ語で「ソム(ส้ม)」とは「オレンジ」という意味のようです。
 ココナッツミルクを入れない「ゲーン」で、酸味がきいたカレーです。
 酸味は、タマリンド(東南アジアのマメ科の果物。果肉をペースト状にしたものを調味料として用いる)が原因です。一般的には、具として白身魚、海老、大根、空芯菜、タケノコなどを使用します。

・ゲーン・ルアン(แกงเหลือง:Gaeng Luang)
 ゲーン・カリーと比べて、より明るい黄色をしているタイカレーです。ターメリックで色付けし、ココナツミルクが少なめで、ゲーン・カリーよりも辛くてしょっぱいタイ南部のカレーです。魚やタケノコを使うのが一般的です。

・ゲーン・パネーン
 「ゲーン・パネーン」は、レッドカレーとよく間違えられるくらい、色はレッドカレーと似ています。タイカレーの中で、一番、水分が少なく、具にカレーが絡まっている感じです。一般的な具としては、牛肉か豚肉が使われます。

・ゲーン・マッサマン
 クミンやクローブ、シナモンなどが入ったイスラム教徒の多いタイ南部でよく食べられるカレーです。パームシュガー(椰子の砂糖)やピーナッツがふんだんに使われているため甘みが強く、辛い味が苦手な日本人には一番食べやすいカレーかもしれません。ジャガイモ、玉ネギ、鶏肉などが具として使われます。

・ゲーン・ソム
 ココナツミルクが入らない、酸っぱくてスープ状のカレー。酸味のもとはタマリンドです。辛さは、中辛から激辛まであります。揚げた魚(雷魚、ナマズ、鯛など)と茹でた野菜に、魚をすりつぶしてとったスープをかけて提供してくれます。


 




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