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更新日:
2011年5月29日
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◎プーパッポン・カリー(ปูผัดผงกะหรี่:Poo Pat Pon Curry)
渡り蟹のカレー炒め。
「プー(ปู)」は「蟹」、「パッ(ト)(ผัด)」は「炒める」、「ポン(ผง)は「粉」で、「カリー」は「カレー味」の意味です。すなわち、「プーパッポンカリー」とは、「蟹を炒めて、カレー粉で味付けした料理」です。この料理自体は、タイに昔からあるポピュラーな料理です。
しかし、現在、「プーパッポンカリー」と言えば、「ソンブーン(Somboon Seafood Restaurant)」というシーフードレストランが有名です。ソンブーンの創業者は、それまであった「プーパッポンカリー」に一手間を加えることを思いついたのだそうです。その一手間とは、「最後に卵を加える」ことです。(社長夫人のアイディアという話もあります。)
卵を加えることによって、炒められて引き締まった蟹の身と、蟹の旨みエキスとカレーのスパイシーさが交じり合ったソースがまとめあげられて一体化するようになったのです。このため、一口、頬張ると、まず口当たりがまろやかなふわふわの卵の食感、次に蟹の旨みがたっぷりのエキス、さらに、これらをまとったカニ肉が口の中に広がり、複雑かつ繊細な味わいを堪能できます。
ピリ辛の秘密は、タイの調味料であるナムプリック・パオ(น้ำพริกเผา)です。ナムプリック・パオとは、チリ・イン・オイル(唐辛子味噌)と呼ばれている調味料です。干し海老、玉ネギ、ニンニク、唐辛子を油で炒めて、砂糖と塩を混ぜたものです。トムヤムのナームコンなどにも使われていますが、プーパッポンカリーでは、主にナムプリック・パオの油を大量に使用します。
プーパッポンカリーの殻をむくのが面倒だという人には、「プーニムパッポンカリー(ปูนิ่มผัดผงกะหรี่:ソフトシェルクラブのカレー炒め)」という料理があります。こちらは、脱皮したてのカニを使うので、殻ごと食べることができます。
ただし、ソフトシェルクラブは、どこのレストランにでもあるものではありません。そのような時は、お店の人に、殻を外した状態で出してもらうよう、お願いをすることもできます。このような面倒くさがりの人は、「ヌア・プーパッポンカリー」とお店の人に伝えると良いそうです。
この写真では、「蟹」っぽく見えませんね。
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