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更新日:
2012年5月21日
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◎タイ人の名前の話(2012年3月5日)
タイ人の姓名は名・姓の順に書きます。名(chuu:チュー、文語ではナームとなる)が先、姓(naamsakun:ナーム・サクン)が後です。
一般的に、姓は、サンスクリット語を借用した長いものが多いようです。このためか、一般には名を呼んで、姓を呼ばないのが習慣であり、正式でもあるそうです。正式には「ナーイ(Mr.)、「ナーング(Mrs.)」や、「ナーングサーオ(Miss)をつけてもよいようですが、話し言葉では、性別にかかわらず、「khun:クゥン(「~さん」の意味)」をつけるのが普通だそうです。
タイでは、仏暦2456年(西暦1913年)に姓氏令がでるまでは、名のみで、姓はなかったそうです。「家の姓」というものは、ラーマ6世モンクット(ワチラウット)王(Rama VI Mongkut(Wajirawut)、在位:1910~1925年)が、官僚制度整備の必要上、この法律を制定するまで、一般的ではなかったのだそうです。この法律によって、全国民が初めて姓を持つようになったそうです。
ラーマ6世は、自ら、姓の例を作って官僚に配布し、姓の導入を積極的に奨励したそうです。地方でも有力者が、サンスクリット語やパーリ語に由来する姓を考案したようです。このため、タイ語に由来する姓よりも、サンスクリット語やパーリ語を用いた長い姓が多くなったようです。また、姓を持つようになった歴史が浅いため、同姓の人は、親戚関係にあると考えてよいようです。
1962年には、名字法や名称に関連したすべての法律が廃止され、「個人名法」が成立しました。国王の名前と類似したもの、下賜されたことのない名前、意味のない単語、10音節以上を持つ語などを用いる以外、自由に名前を付けることが許されるようになったそうです。
ただし、タイでは、学校の先生、病院、役所など公的な機関や職業についている人以外は、本名を呼ばないようです。通常は、短いニックネームを持っていて、それを呼び合うそうです。これも、親がつけて家族で呼び合うニックネームや、友人が名づけて友達同士で呼び合うニックネームなど、いろいろあるようです。また、友人同士では、本名を知らないことも多々、あるようです。
さらに、タイ人は、本名を変更することがあるのだそうです。理由は様々だそうですが、例えば、病気になったり、事故にあったなど、悪いことがあった時には、お坊さんや占い師に姓名判断をしてもらって良い名にするということがあるそうです。
結婚した場合、女性の姓は、どうなるのでしょうか。以前は、夫の姓を名乗ることが義務付けられていたそうです。しかし、2004年にタイの憲法裁判所から「夫の姓を名乗るとする条項は違憲である」という判決が出されたそうです。そして、2005年に、①男性の姓を使用、②女姓の姓を使用、③新たに名字を作成する、の3つから選ぶようになったそうです。ただ、実際には、結婚した女性は、男の姓を名乗ることが多いようです。
ちなみに、名前の傾向で女性か男性か、ある程度、分かるようです。
「~ワン」、「~ポーン」、「~ヤー」、「~ラット」で終わるのは、概ね、女性の名前だそうです。
「~ット」、「~ート」、「~ポン」、「~チャイ」で終わるのは、概ね、男性の名前だそうです。
また、タイでは、「ブンナーク(bunnark)」という名字が、が最多の姓だそうです。これは、アユタヤ王朝時代の官吏であったシャイフ・アフマド・クーミーの子孫が、ラーマ6世の名字法以降、「ブンナーク」を名字としたため、これにあやかって「ブンナーク」を名乗る人物が多数現れたことが原因だそうです。
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