トム・ヤム・タレー

このページは、タイの美味しい食べ物を紹介していきます。

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更新日:
 2013年2月12日



◎トムヤムタレー(ต้มยำทะเล:Tom Yum Thalae)
 辛くて酸っぱい海鮮スープ。

 タイ語で、「トム (ต้ม)」は「煮る」という意味で、煮込み料理を総称する言葉だそうです。「ヤム(ยำ)」は「混ぜる」で、「タレー(ทะเล)」は「海鮮」という意味です。タイ語の「トムヤム」と言うと、「トムヤムクン」と言う料理が有名です。この場合、「クン(กุ้ง)」は「エビ」のことです。トムヤムクンと同じ料理で、具材が海老だけでなく、海鮮に代わったものが「トムヤムタレー」という料理です。このため、日本では「海鮮トムヤム」とか、「海鮮トムヤムスープ」などと呼ばれているようです。
 トムヤムスープは、辛くて酸っぱいスープです。酸味、辛み、ハーブの香りが一体となった味わい深いスープです。トムヤムスープの特徴といえる辛さは、プリッキーと呼ばれるタイの唐辛子のおかげです。トムヤムスープには、この唐辛子以外にもレモングラス、カー(タイショウガ)、バイマクルー(こぶみかんの葉)などのハーブを入れて、独特の風味を生み出しています。
 実は、トムヤムタレーには、2種類あります。1つは、「トムヤムタレー・ナームコン(ต้มยำทะเลน้ำข้น)」で、もう1つは「トムヤムタレー・ナームサイ(ต้มยำทะเลน้ำใส)」です。「ナームコン(น้ำข้น)」とは「濃いスープ、濃い出汁」と言う意味で、ナームサイ(น้ำใส)は「薄いスープ、薄い出汁」という意味です。もともとの意味は、「ナーム(น้ำ)」は「水」、「コン(ข้น)」は「濃厚な」という意味、「サイ(ใส)」は「澄んだ」という意味です。お店によっては、「ナームコン」を「こってり」、「ナームサイ」を「あっさり」と表現しているようです。「(こ)ってり」の「ナーム(コ)ン」、「あっ(さ)り」の「ナーム(サ)イ」と覚えると、覚えやすいです。
 トムヤムクンと言うと、濃いオレンジ色のスープの中に海老やタイハーブなどが浮かんでいて、ココナッツミルクが上からかかっているスープをイメージすると思います。このトムヤムクンの海老が海鮮に代わった料理が「トムヤムタレー・ナームコン」です。
 トムヤムタレー・ナームコンのピリ辛の秘密は、タイの調味料であるナムプリック・パオ(น้ำพริกเผา)です。ナムプリック・パオとは、チリ・イン・オイル(唐辛子味噌)と呼ばれている調味料です。干し海老、玉ネギ、ニンニク、唐辛子を油で炒めて、砂糖と塩を混ぜたものです。
 一方のトムヤムタレー・ナームサイは、ココナッツとナムプリック・パオを使いません。このため、スープの色もナームコンほどは濃くありません。辛さもほどほどで、酸味がやや強い場合が多いようです。
 甘味、酸味、辛味を味わいたい人は、こってりスープのトムヤムタレー・ナームコン、酸味と辛味が好みの人は、あっさりスープのトムヤムタレー・ナームサイが適しているそうです。
 この香草(ハーブ)の香りが漂うトムヤムタレーですが、体に良い料理なのだそうです。タイの名門大学の一つである、カセサート大学(Kasetsart University)のスワディ博士の研究チームと、京都大学の大東肇教授の研究チームが、タイの消化器系のがんの発生率が、欧米や日本などの他のアジア諸国に比べて半数以下であることに注目して研究した結果、トムヤムクンは抗がん性に優れた料理であると結論づけたそうです。これは、120種類もの食材を調べた結果だとのことで、信用できることだと思います。
 トムヤムタレーに使われているカー(南姜)やバイマクルー(こぶみかんの葉)は、生薬としても利用されており、抗酸化作用がベータカロチンの数十倍から百倍あるそうです。また、レモングラスも消化器系の癌を引き起こす細菌の殺傷能力に優れているそうです。


 




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